Brewpub Têtard Vallée

Vol.3 お侍さんとビールを造る

 

お侍さん=「サムライ」と言えば、世界中がリスペクトする日本の伝統階級であり、映画の題材にもなっていますね。

聞いた話によると、「サムライ」と名の付くビールは世界中で造られているそうです。

クールな「サムライ」をイメージして、世界のブルワー達がサムライビールを造っているのでしょうね。

 

ところが…!!

 

我々は、やってしまいました。

先日、2号店センターポイントにて。お侍さんと一緒にビールを造りました!!

「お侍さんが造るビール」というのは、恐らく世界初ではないでしょうか?

 

仕込みの日の朝、お侍さんは忍者を従えて、工場にいらっしゃいました。

きらびやかな着物をまとったその立ち姿!オーラがすごいです。

そんな侍と造るビール、名は「サムライゴールデン」見たまんまです。

 

ビールの仕込みではガスの直火や熱湯を使いますので、我々ブルワーは長靴を履いて作業をします。

しかし!!お侍さんは、裸足で雪駄を履いてらっしゃいました。

やけどが心配でしたが、最後まで雪駄で作業されて泰然とされていました。

流石、お侍さん。精神力が違いすぎます。とても真似できません。

 

 

仕込みの途中、工場内はサウナ並みにとても暑くなります。

我々も汗だく、お侍さんも汗だくです。

すると、いきなりお侍さんはキラキラのお着物を脱ぎすてました。

えーーっ!!まさかの、赤ふんどし一丁です。

ちょうど私がお侍さんの作業の補助をおこなっていた時の事で、急に目の前が赤ふんになり、目のやり場に困って、動揺しました。

 

しかし、よくよく考えてみると、杜氏も裸で日本酒を仕込むではありませんか。

それと一緒ではないのか?と無理やり考え、赤いふんどし一丁でビールを仕込むのもアリなのでは?と、自分に言い聞かせていくうちに、目が慣れました。

 

そして、ここだけの話。

お侍さんのお顔はドーラン?でバッチリメイクでした。

実は、私はお侍さんのお顔が汗まみれでメイクが溶けてドロドロになっていくのを、不謹慎ながら密かに楽しみにしておりました。

心の中で、お侍さんVS私!顔ドロドロ合戦です。

 

結果は、私の完敗でした。

お侍さんのお顔は汗一滴もかかず、最後までお綺麗なままでした。

お顔だけは汗をかかないよう、訓練されてきたそうです。

プロフェッショナルを感じました。そして、ドロドロの私は心の中で打ち首にされました。

 

醸造体験というと、一般的には、仕込み工程の一部分に触れていただいたり、見学だったり、といったものが多いのですが、お侍さんには最初から最後までガッツリ仕込み作業を一緒にしていただきました。

 

作業前に両手を合わせ、精神統一を図られる、その所作の美しい事。

我々の作業を見守る時は、仁王立ちでじっと見つめられて、威圧感が半端なかったです。

 

仕込み工程が全て終わると、帯をきゅっと締めて、刀を手に、お城(天六の「侍かふぇ」)に戻られました。

 

そうして仕上がった「サムライゴールデン」!

酵母も元気に発酵し、華やかな香りが漂っていましたので、大変美味しく仕上がる予感です。

ただいま絶賛熟成中!

 

お侍さんの魂がこもったビール、是非飲みに来て下さい!

満を持してリリース予定が決まりましたら、センターポイントとテタールヴァレのFacebookにて、お知らせいたします!!